リストカット傷跡治療の方法は大きく2つ|それぞれのメリットと懸念

2019.12.02 更新
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リストカット(手首を刃物などで傷つけてしまう自傷行為)は思春期に一度やってしまうと、傷跡がなかなか消えないことがネックです。美容外科では、リストカットの傷跡を目立たないように消すことが可能です。フラクショナルレーザーをはじめ、レーザーを使った治療で目立たなくできます。

リストカットによる傷跡は経年とともに薄くはなりますが、傷の深さや年齢によってはなかなか薄くならないこともあります。

しかし、なかなか薄くならないからといって、そこで諦める必要はありません。

適切な治療を受ければ、諦めかけていた傷跡でも薄く目立たないレベルにまで改善することが可能です。

リストカットによる傷跡に効果的な治療の種類は、

  • レーザー治療
  • 皮膚移植

があります。

それぞれ異なった方法ではありますが、どちらでも、傷跡を改善していくことが可能です。レーザー治療や皮膚移植のメリットやデメリット、懸念事項などについて解説しています。

レーザー治療のメリット・デメリット

レーザー治療とは、傷跡部分にレーザーを照射して表皮に軽いやけ度を起こさせ、自然に傷跡を薄くする治療方法です。

レーザーは傷跡の黒ずんだ色素に反応する性質を持ち、傷跡に集積したメラニン色素を強制的に破壊します。このため、リストカットの傷跡に対して高い改善効果を期待できます。

レーザー治療のメリット

レーザー治療のいちばんのメリットは、1回あたりの治療時間が短いということです。30分以内に完了します。

また、傷跡の色素が濃い場合では少々の痛みを感じることがありますが、一部分あたりの照射時間が非常に短いため、痛みを感じるのは一瞬です。

ただ、痛みの感じ方には個人差がありますので、当院では表面麻酔をおすすめしています。

このため、痛みに弱くてレーザーの照射が心配という方にも安心していただけます。

さらに、レーザー治療は入院の必要がなく、シャワー程度であれば入浴も可能、次回の照射までは通常通りの生活を送れます。

治療当日に赤みや痛みなどが現れることがありますが、そのような症状は数日間で引くため心配ありません。

レーザー治療のデメリット

レーザー治療には即効性を求めることができず、また傷跡の状態によっては1回の照射で効果を実感できない場合があることがデメリットです。

また、効果の現れ方については個人差があるため、一概にどれくらいの回数で薄くなるというお話はできません。

しかし、治療を続けていただくことで少しずつ傷跡に変化が見られ、最終的に目立たないレベルにまで改善することは可能ですので、まずは、ご相談ください。

確実にはお伝えできませんが、経験豊富な当院が、目安としてどの程度のレーザー照射が必要かお伝えしています。

皮膚移植の手術のメリット・デメリット

皮膚移植とは、身体の別の部分から健康な皮膚を切り取り、切除したリストカット跡部分に移植するという治療方法です。

この方法はタトゥー除去などにも用いられることがあり、小さな傷跡であれば1回の手術ですみます。

皮膚移植の手術のメリット

皮膚移植のメリットは、傷跡そのものを切除できるため、傷跡を完全に無くすことができることでしょう。

また、医師が皮膚を切るので、小さな傷跡から大きな傷跡まで、さまざまな大きさの傷跡に対応できます。

どのような傷跡でも、たった1回の手術で傷跡を完全に無くすことができます。

皮膚移植の手術のデメリット

皮膚移植のデメリットは、手術が

  • リストカット部分の皮膚を切除する手術
  • 身体の別の部分から健康な皮膚を切除する手術
  • 健康な皮膚を移植する手術

と、合計で3回必要になるということです。

手術自体は一度に行うことができるので1日で完了することができますが、1日の手術にかかる時間は長いでしょう。

また、移植した皮膚が生着しなかった場合のリスクもあります。

ご自身の健康な皮膚を移植するのですから、普通に考えれば生着するのが普通な気もしますが、実際のところ、皮膚の移植は生着しないかもしれないリスクが伴います。

生着していない皮膚を放置すると、皮膚が壊死してしまいます。その場合は、再手術する必要があるでしょう。

さらに、傷跡があった部分の皮膚と移植した皮膚の色に差が合った場合には、その色の差が目立ってしまう可能性も考えられます。

皮膚移植にももちろんメリットはありますが、このようにデメリットさが多いというのも事実です。

リストカットの傷跡治療なら池袋サンシャイン美容外科

皮膚移植による施術はリスクが大きいため、当院ではおすすめしておりません。

レーザー治療では、複数回ご来院いただく必要がありますが、その分、安全にきれいに傷跡を無くすことができます。

当院では、スターラックス1540という高性能フラクショナルレーザーを導入しております。

このレーザー治療器は、ハイパワーながら従来のレーザー治療器もはるかに少ない痛みで治療をお受けいただくことが可能です。

さらに、小さな傷跡から大きな傷跡まで対応でき、しかも短時間で治療が終了します。

スターラックス1540をお肌に照射することによって皮下の線維芽細胞が活性化し、コラーゲン生成効果も期待できます。

スターラックス1540はハイパワータイプのレーザー治療機ですので、従来のレーザー治療器よりも効果の現れ方が早いという特徴があります。

しかし、傷跡の状態によっては多くて5回程度の治療が必要になる場合がございますので、詳細につきましてはカウンセリングでご確認ください。

当院のレーザー治療でのよくある懸念事項

レーザー治療の痛みについて

レーザー治療では高温のレーザーを照射しますので、治療中には多少なりとも痛みを感じる場合がございます。

その痛みの感じ方には個人差があります。

当院では表面麻酔をご用意しておりますので、痛みが心配な方はカウンセリング時にお申し出いただき、麻酔ありの治療を受けられることをおすすめします。

レーザー治療の経過について

レーザーの照射直後の患部には、熱がこもったり赤みが出たりといった症状が現れる場合があります。

しかし、これらは長くても1週間以内には引きますので、心配はありません。

その後は、数カ月に1回をワンクールとして治療を続けることになります。

中には、照射1回で完了されるお客様もいらっしゃいますし、傷跡の程度によっては複数回の治療が必要になる場もあります。

傷跡ができてからの経過時間の長さについて

リストカットをしてから時間が経過している傷跡であっても、問題はありません。

たとえば、20代でできた傷跡をそのままにして40代を迎えた方がご来院いただいても、十分に改善することは可能です。

傷跡を見せることの恥ずかしさについて

当院の医師は、数多くの患者様の傷跡を見てきました。

抵抗がある方もいらっしゃるとは思いますが、その際には、患者様に配慮した治療を心がけておりますので、どうぞご心配なさらずに、まずは相談にお越しください。

保険適用の治療について

リストカットの傷跡のレーザー治療は保険適用外です。自費診療になりますので、あらかじめご了承ください。

監修者情報

医療法人社団 栄真会
池袋サンシャイン美容外科

院長 鈴木 栄樹

日本美容外科学会正会員・認定医
日本美容外科医師会正会員
日本抗加齢医学正会員

<院長略歴>
95年 聖マリアンナ医科大学卒業
03-06年 医療法人博済会鈴木病院 美容外科外来開設
06年 池袋サンシャイン美容外科開設