顔のたるみに対しておこなわれるフェイスリフトは、効果が高いものの、傷跡を残すのが玉に瑕と言われてきました。
そこで傷跡の少ない糸リフトによる施術が開発されたわけです。
最近になって、最新の糸リフトであるデュアルリフトという施術法が登場しました、では、デュアルリフトは従来の糸リフトと何が異なるのでしょう。
その特徴やメリットを紹介します。
デュアルリフトってなに?
デュアルリフトは皮膚科や形成外科、美容クリニックなどでおこなわれる治療法の一種で、アンチエイジングを目的としています。
正確にはMWデュアルリフトと呼ばれますが、どのような治療法なのでしょうか。
溶ける糸を利用したスレッドリフト
デュアルリフトは、体内で溶ける糸を利用したスレッドリフト(糸リフト)の一種です。
美容大国の韓国で開発された技術に、クリニック独自の治療法をミックスさせ、リフトアップ効果を高めています。
ほほのたるみ改善に効果を発揮
デュアルリフトは主に、顔のたるみを引き上げる目的でおこなわれています。
特にほほのたるみを改善する効果が高く、若い方からお年寄りまで、幅広い年齢層の方がデュアルリフトの施術を受けられています。
中高年以降の方の場合、デュアルリフトによってたるみを改善できるのはもちろんのこと、ほうれい線やマリオネットラインを目立たなくさせ、若いころのようなフェイスラインを手に入れることが期待できます。
20代や30代の方の場合、気になり始めたほほのたるみを改善するだけでなく、将来のたるみを予防する効果も期待できます。
ニーズに合わせたリフトアップが可能
デュアルリフトは主にほほのたるみを改善する目的でおこなわれますが、リフトアップする場所を選ぶことで、ほうれい線やマリオネットラインを目立たなくさせたり、こめかみや目じりのしわを目立たなくさせたりすることも可能です。
デュアルリフトのメリット
デュアルリフトの施術は体内で溶ける糸を用いておこなわれるため、手術療法と比べた場合、様々なメリットがあります。
手術時間が短い
デュアルリフトの最大のメリットが、手術時間が短いということです。
一般的なフェイスリフトの場合、しっかりと効果を出すのであれば、5時間から6時間程度の手術時間が必要となります。
ところが、デュアルリフトの場合、およそ30分で治療を終えられます。
また、デュアルリフトに用いられる糸は牽引力に優れているため、片側3本程度で済んでしまいます。
痛みがほとんどない
デュアルリフトのメリットとしては、痛みがほとんどないこともあげられます。
糸を挿入するための穴をあけるだけですし、実際の治療の際には麻酔もおこないます。
ダウンタイムが短い
ダウンタイムとは、治療が終わってから、腫れが引くまでの時間を意味します。
切開をともなうフェイスリフトの場合、ダウンタイムが2週間ほど続きます。
これでは、お勤めをしている方が週末を利用して…というわけにはいきません、デュアルリフトの場合、治療直後に若干が腫れの見られることもありますが、通常は数時間程度で腫れが治まってしまいます。
そのため、デュアルリフトはお勤めをしている方におすすめなのはもちろんのこと、リフトアップしたことを周囲に知られたくない方にもおすすめと言えます。
たるみの予防効果も期待できる
デュアルリフトは実際にたるんでしまったほほをリフトアップするだけでなく、将来のたるみを予防する効果も期待できます。
若いうちから定期的にデュアルリフトをおこなうことで、いつまでも若々しいフェイスラインを保つことが可能です。
溶ける糸によるタイトニング効果もある
デュアルリフトに用いられる特殊な糸は、挿入した場所の周囲にある組織を活発化させます。
それによってお肌を支えるコラーゲンやヒアルロン酸の産生量が増し、お肌のハリを得ることも期待できるのです。
デュアルリフトのデメリット
デュアルリフトは身体に与える負担が小さく、それほどデメリットもない優れた治療法です。
ただ、あえてデメリットを挙げるとするなら、以下のようなデメリットがあります。
フェイスリフトに比べると効果が短い
デュアルリフトに用いられる糸はPCL(Polycaprolactone:ポリカプロラクトン)という医療用の素材から作られており、体内で溶けるまでに24ヶ月から36ヶ月かかります。
そのため、従来のスレッドリフトと比べると、2倍から3倍の効果持続期間があります。
ただ、切開をともなうフェイスリフトに比べると、効果持続期間は短いと言わざるを得ません。
フェイスリフトに比べると効果が短い
デュアルリフトの手術をおこなった当日に、口が明けづらくなったり、まぶたを閉じにくくなったりすることがあります。
ただ、数時間もすればそのような症状は治まってしまいます。
デュアルリフトを受けた後の注意点
デュアルリフトは身体への負担が少ない手術療法ではあるのですが、手術を受けてからしばらくは、以下のようなことに気を付ける必要があります。
化粧や優しくおこなう
デュアルリフトの糸を挿入した場所のメイクをする場合、強い力でファンデーションを塗るなどしないように心掛けましょう。
圧迫によって痛みの出る可能性があります。
マッサージは避ける
デュアルリフトをおこなってから1ヶ月ほどは、顔へのマッサージ行為は控えましょう。
せっかくのリフトアップ効果が減少してしまいます。
顔のたるみを予防する方法
デュアルリフトは、顔のたるみを改善するのにおすすめの外科的治療ではありますが、できれば手術は最後の手段にとっておき、普段から顔のたるみを予防しておくことが重要です。
そこで、自分でもできる顔のたるみの予防法を紹介します。
表情筋を刺激する
表情筋はその名の通り、顔の表情を作るための筋肉です。
筋肉である以上、他の場所の筋肉と同様、コリが生じて硬くなることもあります。
表情筋が硬くなってしまうと、顔の血管を圧迫するため血行が悪くなります。
血行が悪くなると老廃物の排出が滞るため、顔がむくみやすくなります。
また、血行が悪くなることでお肌の新陳代謝(ターンオーバー)が不活発になり、お肌の再生能力が低下し、結果としてたるみやしわを生むこととなります。
そのような事態を防ぐため、普段から表情筋を刺激するよう心がけましょう。
おすすめは顔面体操です。
顔の筋肉が疲れるくらいおこなうとよいでしょう。
血行を促進する
顔への血流が滞ると、むくみやしわ、たるみの原因となります。
そのため、普段からお風呂にゆっくり浸かるなどして、血行を促進するよう心がけましょう。
お風呂にゆっくり浸かることで直接的に身体を温められるだけでなく、リラックスすることによる副交感神経優位状態で、血管を拡張することも可能です。
顔面マッサージをおこなう
顔の筋肉を緩めたり、血行を促進したりするのに、顔面マッサージも有効です。
お風呂で温まったときなどに、優しく顔をマッサージしましょう。
まとめ
デュアルリフトは、従来のスレッドリフトと比べて効果の持続期間が長く、フェイスリフトと比べ、身体の与えるダメージも少ない優れたリフトアップ法です。
中高年以降の方がたるみを改善するのはもちろん、将来のたるみを予防する目的で若い方にも人気の治療法です。
デュアルリフトについてさらに詳しく知りたいという方は、当院までお気軽にご連絡ください。
監修者情報
医療法人社団 栄真会
池袋サンシャイン美容外科
院長 鈴木 栄樹
日本美容外科学会正会員・認定医
日本美容外科医師会正会員
日本抗加齢医学正会員
<院長略歴>
95年 聖マリアンナ医科大学卒業
03-06年 医療法人博済会鈴木病院 美容外科外来開設
06年 池袋サンシャイン美容外科開設