美容に関する悩みはいろいろありますが、わきがもその内の1つではないでしょうか。
自分のニオイはなかなか気づくことができないものですが、あまりにも脱いだ後のシャツが臭う場合や、脇の下が黄ばんでしまう場合、「もしかしたらわきがかも?」と心配になることでしょう。
幸い、わきがは病院やクリニックで治療できる時代となっています。
では、どのような手術でわきがを改善することが可能なのでしょうか。
わきがを予防する方法とあわせて解説したいと思います。
わきがの手術の種類
それでは早速ですが、わきがの手術の種類について見ていきたいと思います。
わきがの手術には、切除をともなうものと、ともなわないものがあります。
剪除
わきがの手術用としてもっともポピュラーなのが剪除(せんじょ)法です。
わきが特有のニオイの元となる汗を出すアポクリン腺を切除し、わきがの元を根本から取り除きます。
実際の手術をおこなう際には、局所麻酔もしくは全身麻酔を施し、皮膚の裏側に存在する
アポクリン腺を切除します。
クアドラカット法
わきがの手術としては、クアドラカット法もよく知られています。
剪除をおこなうとどうしても傷口が大きくなってしまうのですが、その問題点を解決したのがクアドラカット法というわけです。
クアドラカットをおこなう場合、わきの下を狭い範囲で切開し、小さなドリルが付いた管を挿入し、アポクリン腺を切除して、管を通して吸い出します。
超音波法
超音波法は、超音波の微細な振動を利用し、汗腺を破壊する手術法です。
切開する範囲がわずかに1㎝少々なので、手術後の回復が早いというメリットがあります。
手術以外のわきがの治療法
「わきがは何とかしたいけど、手術するのは怖いから避けたい」という方には、切開をともなわないわきが治療もあります。
ミラドライ
ミラドライは、アメリカのFDAと日本の厚生労働省によって、「脇汗に対する治療効果がある」と認定されている唯一の医療機器として知られています。
ミラドライの効果を知るためには、そもそもなぜわきがになるのかを知っておくことが重要です。
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類がありますが、アポクリン腺から排出された汗には脂質やたんぱく質が含まれています。
その脂質やたんぱく質が皮膚の常在菌と結びつくことによって、強烈なニオイを発することとなるのです。
ミラドライのマイクロ波によって汗腺を破壊することで、においの元となるアポクリン腺からの汗の排出を抑止し、それによってわきがを改善することが可能となるのです。
ボツリヌス注入療法
ボツリヌス注入療法は、ボツリヌス菌から作られた治療薬をわきの皮膚下に注入する治療法です。
治療薬の効果によって汗を出す信号がブロックされ、わきがのニオイの元を断ちます。
ビューホット
ビューホットは、細い針から照射される高周波によって、汗腺を破壊する治療法です。
ほかの超音波治療のように皮膚を切開するこがないので、傷跡を残す心配がありません。
当院のわきが手術の特徴
当院でもわきがに対する手術療法をおこなっていますが、他の治療院にはないメリットがたくさんあります。
直視下反転切除法
当院では、わきがの治療に直視下反転切除法(ちょくしかはんてんせつじょほう)を採用しています。
医師がニオイの元となる汗腺を直接見ながら、1つ1つ手作業で切除していくため、わきがの手術の中でもっとも効果が高いといえます。
切開をともなわない手術は傷跡が残らなくてよいのですが、例えば先ほど紹介したボツリヌス注入療法の場合、1年もたたないうちに効果がなくなってしまいます。
一方、わきの下を切除して汗腺を取り除いてしまえば、その効果は半永久的に続きます。
当院では傷跡の治療も専門的におこなっているので、わきがの跡を目立たなくさせることも可能です。
保険適用
わきがの治療は自由診療(自費治療)でおこなわれていることがほとんどです。
例えば、先ほど紹介したミラドライやビューホットの場合、治療に30万円から40万円かかります。
当院ではわきがにお悩みの方をお助けしたい一心で、健康保険を用いたわきが治療が受けられます。
治療費は片側の脇の場合で21,500円、両脇で42,000円と極めて良心的な価格となっています。
手術後の経過
わきがを確実に改善するには手術療法がおすすめですが、やはり手術には抵抗があるという方もいらっしゃると思います。
そこで、当院でのわきがの手術に関して、治療後の経過を紹介しておきたいと思います。
手術後の生活について
わきがの手術をおこなった後、もっとも気になるのが、手術後の生活についてではないでしょうか。
手術をするとわきの下に傷跡が残りますが、通常の生活は不自由ながらも問題なく送っていただくことが可能です。
ただ、スポーツはしばらく控えていただく必要があるほか、抜糸をするまでは車や自転車に乗ることも控えていただいています。
また、切開をともなう手術であるため、抜糸をするまでは患部を濡らすことができません。
そのため、入浴の際はサランラップを巻くなどして、濡れないようにしていただく必要があります。
抜糸後
わきがの手術後、7日から10日ほど経ってから抜糸をおこないます。
抜糸を終えたら翌日から普通に入浴して頂いて構いません。
ただ、手術後1ヶ月は激しい運動を控えていただいています。
傷跡について
手術をすると傷跡ができるのは避けられませんが、当院では手術後も患者様のサポートをおこなっております。
人によってはわきの下が突っ張るケースもありますが、そのような場合、医師が直接マッサージを施し、皮膚を柔らかくしていきます。
わきがによるニオイの予防法
わきがによるニオイは、日ごろの努力によって軽減することが可能です。
手術を検討する前に、以下のような方法を試してみるのもいいかもしれません。
制汗剤を利用する
わきがは、アポクリン腺から排出された汗と、皮膚の常在菌が結びつくことで起こります。
そのため、制汗剤を利用して汗を抑え、ニオイの元を断つという方法が考えられます。
こまめに着がえる
汗をかいたままにしておくと、衣服に付着した汗と皮膚の常在菌が反応し、やはりニオイを発するリスクが増します。
汗をかいたらこまめに着替えるようにしましょう。
脱毛する
わきがは、比較的脇毛の多い方によく見られます。
なぜなら、脇毛があることによってわきの下が湿り、常在菌が繁殖しやすくなるからです。
永久脱毛をおこなうと、わきがによるニオイがかなり軽減します。
まとめ
わきがを改善するポイントは、汗の量を減らすことと、アポクリン腺を除去することにあります。
ただ、わきがの程度は人それぞれなので、努力ではどうしようもないケースもあると思います。
そんな時は、お気軽に当院までご相談ください。
手術が必要かどうかについて詳しく診察し、必要であれば提案するという形をとり、実際に手術をするかどうかは患者さんご自身のご判断に委ねます。
また、当院では健康保険を使ったわきが治療を受けられるので、根本的にわきがを改善したい人にはおすすめとなっています。
監修者情報
医療法人社団 栄真会
池袋サンシャイン美容外科
院長 鈴木 栄樹
日本美容外科学会正会員・認定医
日本美容外科医師会正会員
日本抗加齢医学正会員
<院長略歴>
95年 聖マリアンナ医科大学卒業
03-06年 医療法人博済会鈴木病院 美容外科外来開設
06年 池袋サンシャイン美容外科開設